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世界が注目バルーンアーティスト、かわいさの対極を攻める理由「“気持ち悪い”も誉め言葉」

2019年02月02日 09時30分
バルーンでつくったスズメバチ(上)、イグアナ(下) 制作・画像提供:松本壮由さん
バルーンでつくったスズメバチ(上)、イグアナ(下) 制作・画像提供:松本壮由さん
 バルーンアートと言えば、大道芸人が作ってくれるウサギやプードル、結婚式やイベント会場の装飾などを想像するのではないだろうか。実は世界では、パフォーマンスなしでも“アート”として楽しまれている。そんな海外からもバルーンアーティストとして評価されている日本人である松本壮由さんにバルーンアートの魅力について聞いた。

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■制作時間6時間でも、“写真を撮ったら割る”刹那的な“バルーンアート”

――松本さんのバルーン歴はどれくらいですか? きっかけはどんなものだったのでしょうか?

松本さん「2008年に始めたので、10年くらいです。大学1年の時に、ジャグリングサークルに入ったことがきっかけです。先輩がやっているのを見ておもしろそうだと思い、始めました」

――ひとつの作品の制作時間はどれくらいですか? また、ひとつの作品で、バルーンはどれくらいの本数使用するのでしょうか?

松本さん「制作時間はものにもよりますが、大体2時間~5時間くらい。これまでに特に時間がかかったものはイグアナで、6時間くらいかかりました。本数は平均20本程度です。イグアナなどは多く、50本ほど使いました。少ないものだと6~7本くらいで済むときもあります」

――一番大きなものはどんな作品ですか? どれくらいの大きさでしたか?

松本さん「“タカアシガニ”だと思います。脚が長いので、横幅が1mを超えてしまいました」

――作品は、どれくらいのペースで制作しているんですか? また、保存が大変そうなのですが、どうしているんですか?

松本さん「ほぼ1週間に1作品のペースで制作しています。作品は長期保管ができず、2~3日でしぼんでしまうので、制作後は写真を撮り、割っています」

――割ってしまうんですね、もったいない……。つくっている途中で失敗することもあるのでしょうか? これまでに一番つらかった失敗などあれば教えてください。

松本さん「どちらかといえば失敗の方が多いですよ。チャレンジしたモチーフのうち6割くらいは失敗していると思います。バルーンではどうしても再現できない形状がたくさんあるので、そこをどう回避するかが難しい所です。一番つらかったのは、1か月間失敗作しか生み出せなかった時期ですね」

――そうなってくると、作ることがいやになったりもするのでしょうか?

松本さん「たまにありますが、そういう時はもう一つの趣味である“イラスト制作”をするなどでやり過ごしていると、また制作意欲がわいてきます」

■高価な器具が必要なく、始めやすいのもバルーンアートの魅力のひとつ

――作品を作るうえで、とくに気にしていることや、松本さんならではのこだわりはありますか?

松本さん「色味も含めて、本物の雰囲気を出すことにこだわっています。バルーンの性質上、どうしてもデフォルメが必要なので、かなり難しい所ではあるのですが」

――海外からも反響があるとお伺いしましたが、具体的にはどのようなものでしょうか?

松本さん「『リアル』『気持ち悪い』などのコメントが多いです(笑)。バルーンアートといえば可愛いものが定番なので、リアルな昆虫・動植物の作品はインパクトがあるようですね」

――松本さんが特にお気に入りの作品は?

松本さん「昆虫だとカブトムシの幼虫とスズメバチ、鳥だとダチョウ・ヒクイドリ・オカメインコ、その他ではタコ・オウムガイがお気に入りです。どれも本物の雰囲気が良く出せたと感じています。」

――制作する前に、型紙や設計図のようなものはつくるのでしょうか?

松本さん「設計図はほとんど描きません。ぶっつけでまず作ってみて、細かい所を後から修正するという方法で制作しています」

――普段は会社員だそうですが、制作はいつ行っているんですか? また、バルーンのお仕事も増えていると思いますが、どのように両立されているのでしょうか?

松本さん「バルーンのお仕事は制作時間も含め、なるべく土日に入れています。どうしても都合がつかない場合は会社の有休を取ります」

――バルーンアートの魅力とはなんですか?

松本さん「どのように組み立てたらできるかな? など、作り方を考えるのがまるでパズルを完成させていくようで、思ったような作品に仕上がった時の高揚感が格別です。また、高価な器具が必要ないので始めやすく、誰でも楽しめるのも、魅力のひとつだと思います」
ORICON NEWS
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