eco読み物

水について−その1

「マイボトルに水道水がカッコいい?」

水が21世紀の経済3主要品目の一つになるということらしいです。にわかには信じ難い話ですが、先日、面白い記事を見つけました。

「ミネラル水輸入35%増 国内生産も過去最高 06年」

ミネラルウオーターの輸入が増え続けている。税関当局のまとめによると、昨年1年間の全国の輸入量は約55万キロリットル(前年比35%増)と過去最高を 記録し、今年1〜6月も約30万キロリットル(前年同期比11%増)で昨年を上回るペース。国産水も増産が続いており、業界団体は「健康志向の高まりを背 景に家庭向け市場が拡大している」と分析している。(10月1日、朝日新聞)

因みに、水の輸入元のトップはフランスだそうです。ブランドイメージが日本人に受け入れられているとのことです。筆者は昭和46年生まれです。水を買うという感覚は子供の頃には無く、20代になった辺りで、水が商品として売られ始めました。確かに、フランスの美味しい湧き水が日本に居ながらにして飲めるというのは便利な世の中です。

そんな世の中の一方で、今、ニューヨークやサンフランシスコでは、水道水をマイボトルに入れて持ち歩くのがファッションになっているそうです。

これは何故でしょうか?
フランスの美味しい湧き水をペットボトルから飲んでいるよりも、蛇口から出た水をマイボトルで飲んでいる方が格好良いなんてどういうことでしょうか?

そこには、『地球に優しい方が格好良い』という考え方があります。

ペットボトルに入ったフランスの美味しい湧き水を飲む為には、石油を使い、遠路はるばるフランスの水を運ばなくてはならない。
であれば、蛇口をひねって出てくる水を飲めば良いじゃないか。しかも、マイボトルで飲めば、ペットボトルを作る為の石油も節約されるし。

という考え方が、「マイボトルに水道水を持ち歩くのが格好良い」に繋がっていく訳です。

つまり、「ファッショナブル(格好良い)」の要素の一つとして、「地球のことを考えています。」という姿勢が入っているのが、一歩先行く都市のニューヨーク流、サンフランシスコ流ということになります。

健康志向でペットボトルの湧き水の売上げが増えることも理解出来る一方で、「マイボトルに水道水が格好良い。」という動きに僕は共感します。

特に日本は世界有数の水の豊かな国。蛇口を捻れば、何時でも美味しい水が飲めます。

僕も出歩く時はマイ水筒を持ち歩いています。
日本でも、「マイボトルに水道水が格好良い。」日が来るのは近いかもしれません。

執筆者紹介
中渓宏一(Seedman)

【プロフィール】
1971年シアトル生まれ。大手商社勤務などを経て2000年9月、サラリーマンを辞めて世界放浪の旅に。2003年、南アフリカで地球を歩いて木を植える男、アースウォーカーに出逢い、その後1年間ジンバブエ、ザンビアを共に歩き、木を植えた。2004年よりは日本中を歩いて木を植えている。

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北海道清里町「神の子池」
湖の地下水によってできた、青い清水を湛える池です。摩周湖(カムイトー=神の湖)の伏流水からできているという言い伝えで「神の子」池と呼ばれます。)
(撮影:中渓宏一)

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