eco読み物

初めての野菜作り

僕はこの5年間、木を植える活動を続けていますが、今年初めて畑を始めました。このコラムを読んでくださっている方の中にも、畑をする経験を持っている方も多くいらっしゃることと思います。

僕は恥ずかしながら36歳になって初めて、自分の畑を持ちました。と言っても、もちろん大家さんから借りた畑です。

率直な感想は、「とてもおもしろい!」のですが、同時に経験不足を実感しています。

大家さんが10年近く使っていなかった畑は一面、ヨモギで覆われていました。まずはそこを鋤(すき)で耕し、畑らしくします。

そこにカボチャ、各種豆、ホウレン草、ニンジン、ネギ、ズッキーニ、トウモロコシなどの種を混ぜ合わせるように蒔(ま)いてみました。

その中でもいろいろと気づいたことがあります。

◆気がついたことその1
豆は、芽が出る時にハトやカラスの餌になってしまう。かなりの数の豆を蒔いたけど、見事に芽が食べられてしまった。

◆気がついたことその2
カボチャはやたらと発育が良くて、うっかりカボチャの種を蒔きすぎると葉が邪魔をして他の野菜に陽があたらなくなる。

◆気がついたことその3
野菜と共に雑草も元気に育つと、野菜なのか雑草なのか区別がつかない。実はこれが一番克服したい課題。ニンジン、ネギ、トウモロコシの苗が出ても、最初はなかなかそれとわからず雑草と一緒に抜いてしまう。

◆気がついたことその4
ホウレン草はタイミング良く採らないとすぐに花が咲いてしまう。家を空けてしばらくして帰ってくると、ホウレン草はすべて見事に花になっていた。

・・・という具合にまだまだこれから学びが続くわけですが、木に比べて成長が早い分、学ぶことも短期間にたくさんあっておもしろいです。そしてこれはすべて木を植えて育てることにも通ずる気づきだと思います。

昨日、久しぶりに畑に行ってみると、ズッキーニがあっという間に大きくなっていました。

採ってきたズッキーニを並べてみると、大きさ、形、色が本当にさまざま。同じ環境の下でもこれだけ個性豊かな野菜の姿を見ていると、人間の個性もさまざまなのは当たり前だと思えてきます。普段、スーパーで売っている形の整った野菜たちは、実は選りすぐられたエリート野菜たちだったことに気がつきます。

形、色、大きさはバラバラで見栄えが悪くても、自分の畑で採れた野菜の味は格別。育て方が下手で、まだ採れる野菜は極少々ですが、畑、最高に楽しいです。

執筆者紹介
中渓宏一(Seedman)

【プロフィール】
1971年シアトル生まれ。大手商社勤務などを経て2000年9月、サラリーマンを辞めて世界放浪の旅に。2003年、南アフリカで地球を歩いて木を植える男、アースウォーカーに出逢い、その後1年間ジンバブエ、ザンビアを共に歩き、木を植えた。2004年よりは日本中を歩いて木を植えている。

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わが家の畑で採れたズッキーニ
(大きさがわかるように、おしゃもじを置いてみました)

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