リヒテンシュタイン家の優雅な離宮にうっとり。チェコ「レドニツェ城」

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記事作成日:2017/4/25
チェコとオーストリアの国境付近にある世界遺産“レドニツェとヴァルチツェの文化的景観”をご存知でしょうか。283平方kmという広大な面積を誇り、その大きさはフランス・パリの2倍以上。敷地内の宮殿や庭園からは、所有していたリヒテンシュタイン家の華やかさが感じ取れます。夏の離宮として利用した「レドニツェ宮殿」は内部も見学可能。細部まで贅を尽くした部屋の連続に、憧れと驚きのため息が思わずこぼれるほどです。

優しいレモンイエローの色味に包まれた外観が特徴

出典元:浅井 みらの
「レドニツェ宮殿(O zamku Lednice)」が建設されたのは13世紀頃。バロック様式だった建物が改装を重ね、19世紀頃にネオゴシック様式の現在の姿になりました。高さを意識した外観からは堂々とした落ち着きが感じられます。宮殿にある部屋数は400室以上ということで、部屋数からもいかに建物が巨大なのかが分かりますね。

見学コースは何種類かあり、チケットはホームページより購入可能。おすすめは主に地上階を巡るコース“Reprezentacni saly”。約1時間で主要な部屋を見学することができます。

水色に青、赤など色鮮やかな部屋に誘われて…

出典元:浅井 みらの
部屋に入るごとに異なる趣向が凝らされた調度品が出迎えてくれ、思わずうっとりしてしまいます。ターコイズカラーに統一された部屋は、壁と家具が見事に調和され、豪華なシャンデリアがいっそう華やいで見えますね。

このほかにも上品さが漂う蒼色に包まれた部屋や、ワインレッドの壁と家具の落ち着いた雰囲気が感じられる部屋などもあり、見飽きることがありません。
出典元:浅井 みらの
まるでつい最近まで使われていたような雰囲気ですが、実はこれはスタッフによる長い年月をかけた努力の賜物ということに驚かされます。チェコが社会主義国家だった時代、持ち運び可能なレドニツェ宮殿の調度品や家具の多くは持ち去られ、一般公開する前はがらんとした廃墟のような雰囲気でした。そこから整備が始まり、かつての所持品を回収、そして現在も当時の雰囲気が再現できる装飾品を世界中で探し回っているのです。
出典元:浅井 みらの
宮殿に残された数少ないもののなかで、図書室のらせん階段は極上の芸術品です。細かく丁寧に施された模様、長い年月をかけて艶が増した色味。どこを見ても美しく、当時の華やかだった貴族文化を象徴しています。

部屋だけでなく家具や調度品も見逃せないポイント

出典元:浅井 みらの
部屋全体の豪華な雰囲気で見落としがちですが、ぜひ家具ひとつひとつにも目を配ってみてください。吹き抜けのロビーを見上げると、頭上に浮かぶのは巨大なシャンデリア。各フロアを照らすように電飾の装飾が3層に設けられています。
出典元:浅井 みらの
部屋の天井も見逃せません。日本の木組み細工のように複雑な模様が表現されています。見えない部分にまで行き届いた、リヒテンシュタイン家の妥協しないこだわりが感じられますね。
出典元:浅井 みらの
多くの部屋で見られる、こちらの壁紙。大きな鳥が横を向いている姿と、鳥の身体に人間の顔を持つ姿。どちらもリヒテンシュタイン家の紋章に登場し、統治や婚姻などで関わったエリアを象徴しているのです。先ほどのターコイズカラーの部屋と図書室の壁にも、こちらの紋章が使用されていたのはお気づきだったでしょうか。

3世紀以上に渡り整えられ続けて庭園をのんびり散歩

出典元:浅井 みらの
宮殿内を見学し終わったら、目の前に広がる庭園を散歩してみましょう。主に17-19世紀に整備された広大な庭園も世界遺産に登録されています。庭園へは誰でも無料で出入りできるため、週末はピクニックに出掛けたり、日光浴をしたりと住民の憩いの場として親しまれているんですよ。
出典元:浅井 みらの
庭園内には池や橋、高さ62mのミナレット(塔)があるなど、様々な景色を見ることができます。ありのままの自然の美しさを楽しむ、イギリス式庭園の特徴を存分に感じられるデザインです。この景観美を維持するために働くスタッフの数は20名以上と聞き、宮殿以上に人気のある庭園の魅力に納得です。

ガラスのドームが出現。その正体は・・・?

出典元:浅井 みらの
レドニツェ宮殿横に建つユニークな形をした建物。こちらは19世紀に建設されたガラス張りの植物園なんですよ。チェコでは珍しいヤシの木はじめ、南国の植物も見ることができます。現在も見学可能でインターネットからチケットが購入できます。

アクセス&訪れるベストのシーズン

プラハから向かう場合は2通りの方法があります。鉄道でポディビーン(Podivin)駅で降り、555番のバスに乗り換え、レドニツェ(Lednice)で降車。もう1つは、鉄道でブルジェツラフ(Breclav)駅で降り、570番のバスに乗り換え、同じくレドニツェ(Lednice)で降車。どちらも所要時間は4時間ほど。ブルノからだと約1時間なので、日帰りも可能です。

レドニツェ宮殿に訪れるなら、緑が美しい夏がおすすめと言いたいところですが、春は新緑や満開の草花を楽しめ、秋は紅葉で色鮮やかな景観も美しく、捨てがたい季節です。寒い冬の時期も、雪景色に包まれた宮殿からは神秘さが感じられ、他の季節とは異なる魅力があります。お好みの時期に合わせて行こうか、もしくはその時の運に委ねてみようか…。どちらでも名門貴族が客人をもてなすように、優雅で変わらない美しさが出迎えてくれるはずですよ。
記事提供:Travel.jp
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